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第25回海洋運送業雑学講座

皆さんこんにちは!
合資会社大坪組、更新担当の中西です。

 

【シリーズ8】
**海洋運送を利用する際のポイント

〜企業・個人が失敗しないための注意点と活用コツ〜**

 

海外から商品を仕入れたり、国内外へ製品を発送したり――
企業だけでなく、近年は個人でも海洋運送(海上輸送)を利用する機会が増えています。

しかし海上輸送は、陸送や宅配とは違い、
「海ならでは」のルール・リスク・手続き が多く存在します。

これらを理解していないと、
「荷物が届かない」「予想外の追加費用が発生した」
といったトラブルにもつながりかねません。

今回は、海洋運送を利用する際に押さえておきたい
基本知識・注意点・コツ をわかりやすく整理します。

 

 

■ 1. 海洋運送の基本:どんな方法がある?

まずは海上輸送の種類を把握するところから。

● ① FCL(フルコンテナ)

コンテナ1本を丸ごと使用。
企業・工場など大量輸送向け。

メリット:

コスト効率が高い

盗難や破損リスクが低い

工場 → 港 → 目的地までの管理がしやすい

● ② LCL(混載)

複数荷主の荷物をまとめてコンテナに入れる。

メリット:

少量貨物でも利用できる

個人・小規模事業者に便利

注意点:

仕分け作業が多く遅延しやすい

荷物破損リスクがやや高め

荷物量や目的に応じて“どちらの方式が合うか”を選ぶことが、
スムーズな物流の第一歩です。

 

 

■ 2. 海洋運送の料金構造を理解する

海上輸送費は「船代」だけではありません。

● 主な費用項目

海上運賃(O/F)

BAF(燃料調整金)

THC(港湾荷役料)

書類作成費

コンテナ回収・返却費

通関費用

倉庫保管料(必要な場合)

港湾の混雑による追加料金(港湾サーチャージ)

「え!?こんなにかかるの?」
と驚かれることが多い部分です。

料金の見積もりは“トータルコスト”で比較することが重要です。

 

 

■ 3. スケジュール管理:海運は遅延が前提

海洋運送は 天候・港湾混雑・通関 などの影響を受けるため、
予定通りに動くとは限りません。

● よくある遅延理由

海が荒れて航行が遅れる

港の混雑で入港できない

通関検査に時間がかかる

他港に寄港した影響でスケジュールがずれる

● コツ:スケジュールの余裕を確保する

重要な納期がある場合
→ 最低1〜2週間は余裕を持つ

繁忙期(旧正月・クリスマス)は
→ さらに混雑しやすくなるため早めに手配

海上輸送は「余裕を持った計画」が鉄則です。

 

 

■ 4. 梱包の質が“荷物の生死”を分ける

海は湿気・振動・揺れが大きいため、梱包は重要なポイント。

● 梱包で押さえるべき点

長距離輸送向けの強固な段ボール

木箱(クレート)梱包が最も安全

防水・防湿対策(乾燥剤・ビニールシート)

衝撃吸収材の適切な配置

荷物の重心を考えて固定

コンテナ内では
「縦にも横にも揺れる」「荷物同士がぶつかる」
ことが頻繁にあります。

物流のプロほど、梱包にコストと手間をかけています。

 

 

■ 5. 通関手続き:書類の不備は命取り

輸出入には「通関(税関手続き)」が必要です。

● 必要書類の代表例

インボイス(請求書)

パッキングリスト

B/L(船荷証券)

原産地証明書(必要な場合)

書類の不備は、
遅延・追加費用・全返品 といった大きなトラブルにつながります。

● コツ:通関士を必ず利用する

専門家に任せることで、リスクを大幅に減らせます。

 

 

■ 6. 物流会社の選び方:安さだけで選ばない

海運は「会社選び」が結果を大きく左右します。

● 選ぶ際のポイント

トラブル時の対応が早いか

通関サポートが手厚いか

スケジュールの変更に柔軟か

荷物追跡システムが整っているか

過去の実績・得意国はどこか

特に海外物流は国ごとの事情が違うため、
“その国に強い物流会社を選ぶ” ことが大切です。

 

 

■ 7. 荷物の「保険」は必ず加入する

海上輸送には予想外の事故がつきものです。

● よくあるリスク

荷物破損

水濡れ

船体のトラブル

コンテナ落下

火災

海難事故

このため、企業も個人も“貨物海上保険”は必須。

数千円〜数万円で大きな損失を避けられる
ため、コストパフォーマンスが非常に高い保険です。

 

 

■ 8. 荷物の追跡チェックを習慣化する

現在は、ほとんどの船がAISで追跡可能です。

● チェックすべきポイント

出港・入港日時

遅延情報

港湾混雑

税関状況(輸入側)

配送業者のステイタス

荷物は「放置するより、こまめに確認する方が安全」です。

 

 

■ 9. 個人で海上輸送を使う時の注意点

最近は、個人で海外から家具・雑貨・車などを輸入することも増えました。

● 個人利用での注意点

輸入禁止物に注意

LCL利用時は破損リスクが高め

保管料・通関費など追加料金が多い

配送は“玄関ではなく港止め”の場合あり

大型品は国内配送費が高額

個人輸入はお得な反面、
「見えない費用」が多いので注意が必要です。

 

 

■ 10. まとめ

海洋運送は、
大量・低コスト・長距離 を実現できる世界最強の物流手段です。

しかしその反面、
遅延・手続き・梱包・通関などで注意点も多くあります。

 

 

● 今日のポイントまとめ

FCL・LCLの特徴を理解する

総額費用で比較する

スケジュールは余裕を持つ

梱包は強固に・防湿対策も

通関は専門家に任せる

良い物流会社を選ぶ

貨物保険は必ず付ける

追跡チェックを習慣化

個人輸入は“見えない費用”に注意

 

これらを押さえることで、
海洋運送を 安全に・効率的に・トラブルなく活用 できます。

 

 

これらの仕組みによって、
“世界の物流” は毎日動き続けています。

 

私たちの生活に当たり前に届く商品。
その裏には、海と港で働く多くのプロたちの努力があるのです。

 

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