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皆さんこんにちは!
合資会社大坪組、更新担当の中西です。
目次
今回は、私たちの暮らしや経済を支えている「海洋運送業(海運業)」の歴史について一般的な市場での動向を基に深掘りしていきます。
コンテナ船、タンカー、フェリーなど、港で見かける大小の船舶は、単なる物資の運び手ではなく、**人類の発展とともに進化してきた“経済の血流”**とも言える存在です。とくに海に囲まれた日本においては、海運の存在は欠かすことのできない生命線でもあります。
人類にとって海は、食料の供給源であると同時に、「他地域とつながる道」でもありました。
古代メソポタミアやエジプトでは、すでに簡易な船による物流が行われていたとされ、香辛料や織物の交易が海上で盛んに。
日本では弥生時代〜古墳時代にかけて、朝鮮半島や中国からの文化や鉄器が海を通じて渡来。
奈良時代には遣唐使船が唐(中国)との外交と交易を担い、海運=国の発展に直結していました。
このように、海を越えた“物流”は、国家の発展や文化の伝播を支える原動力として長く機能してきたのです。
江戸時代には、江戸を中心とした物流ネットワークが整備されました。
代表的なのが**「北前船」**。大阪〜北海道を結び、昆布や米、酒などを日本海経由で運ぶ。
積載量や運航技術も進化し、帆船による大量輸送の効率化が実現。
この時代に、日本国内の海上物流網が体系的に構築され、内航運送業の土台が形成されました。
一方、幕末に開港した横浜や神戸などでは、外国船との交易も活発化し、外航海運の基礎もこの頃に築かれ始めました。
明治維新以降、欧米列強との貿易が本格化。海運は国の安全保障と経済の中心に据えられました。
1875年、岩崎弥太郎が創業した郵便汽船三菱会社が、日本初の近代的海運会社。
その後、日本郵船、川崎汽船、商船三井などの大手船社が台頭。
スクリュー船、蒸気船の導入により、外航海運業が国際レベルへと拡大。
また、造船技術の進歩や港湾インフラの整備により、日本はアジア随一の海運拠点となっていきます。
第二次世界大戦後、海運業は壊滅的被害を受けましたが、1950年代以降、経済復興とともに急成長を遂げます。
1960年代:コンテナ船の登場。積み荷の標準化により、物流の効率が飛躍的に向上。
1970年代:日本の海運業が世界2位の規模に拡大。
1980年代〜2000年代:中国をはじめとしたアジア経済の成長とともに、日本の海運業は再び重要なハブへ。
そして現代では、AIやIoTを活用したスマート海運、脱炭素対応船舶、グリーン港湾の構想など、新たな局面へと突入しています。
海運業の歴史は、単に“モノを運ぶ”だけではなく、国の発展、国際関係、技術革新の歴史そのものでした。次回は、この奥深い業界で「成功する」「信頼を得る」ために絶対に守るべき鉄則を、現場目線でご紹介します。
次回もお楽しみに!